柄物カーペットの種類。

柄物カーペットには、大きく分けると“手織カーペット”と“機械織りカーペット”があります。また、ホームユース向けの(ピース敷き※)商品としては、外国製輸入カーペットと国産フックドラグが販売の主流となっています。

注:“ピース敷き”とはフローリングや畳敷きの部屋の中心に周りを開けて敷く方法。(最近では、ホットカーペットカバーなどもこれに当たる)

他に工事物のロール反(ホテルのロビー等によく使われている)やタフトカーペットにプリントを施したモノ(共に機械織り)があります。

 

手織カーペット

“○○緞通”と呼ばれる物や“ペルシャ絨毯”及び“キリム”等は基本的に手織の敷物です。(主に中近東やインド・中国・モンゴル・トルコ・チベットなどで、文字通り「手作りで」作られています。)

緞通※で比較的有名なのは“中国緞通”と“パキスタン緞通”、ペルシャ絨毯等です。

国内でも“丹後緞通”等の高級手織敷物が少数ながらも生産されております。

キリムについては“手織の素朴な織物”として、敷物以外にもソファーカバーやタペストリーとして使用する例もあります。

注:緞通とは・・・中国語の毯子“tan-tsu”という敷物の名称が語源で、パイルは全て地経糸に一本一本手でからませて結ばれている。通常30.48cm×30.48cmの単位面積(戈=サイと呼ばれている)にあるパイルの結び目の数で規格を表す(**段と表す)。この結び目の粒が多いほど高級であり、安価なモノで70×70粒(=70段)位から上級品で150段位まで、中国緞通では一般に90段位のモノがもっとも多い。


中国緞通各種(ウール)

 

中国シルク緞通 

中国緞通の柄は、主に花柄が多く“カービング”(柄にあわせて毛足の長さを立体的にカットする)加工が施されているモノが多い。

厚さがある敷物なので(ウールで1cm厚以上、シルクで7mm厚前後、但し段数=織りの細かさによって異なる)、ボリューム感がある。

 


 パキスタン緞通

パキスタン段通の柄は、菱形の模様等を基調とした幾何学柄が支流です、ウールのモノが殆どで、糸に光沢があるので毛の向き(見る方向)によって色の濃さが違って見えたりします。


 

 

ペルシャ絨毯各種

手織高級敷物の定番、生産地によって“クム”や“ナイン”、“ダブリース”等、に大別され、それぞれ雰囲気が異なる。

また、柄についても“メダイヨン=円形模様”や“ギャベ=象形模様”等、様々なモノがあります。

高級品には結びが200×200以上の高密度な商品もある。

 

 


手織カーペットと機械織りカーペットの比較的簡単な見分け方として・・・

手織のモノは裏面に織り糸の結びを見ることが出来る。また、ラテックス(接着剤)等は一切使用しないで織り上げるのが基本。

(裏一面に布が張り付けてあるモノや隅を接着剤で留めてあるものは“フック段通”などの機械織り製品です。)

 

  


機械織りカーペット 

機械織りのカーペットは輸入品ではヨーロッパ製の物が圧倒的に多く、織り方の製法として“ウィルトン織り”や“アキスミンスター織り”と呼ばれる伝統的※な織機を用いたカーペットがベルギー等を中心に西欧諸国※から輸入されています。

注1:ウィルトン・アキスミンスターは共に英国の地名、何色もの糸を使用した柄出しが出来るのが特徴でその歴史は18世紀に遡る。国産の無地カーペットの高級なモノも同様の製法で織られている。

注2:柄物ウィルトンカーペットはベルギー製が圧倒的に多く、次いで・トルコ・フランス製等があり、また近年は東欧諸国の自由化によりルーマニア等の国で作られた製品も入るようになりました。


 

 “ウィルトン織り”柄物カーペットいろいろ

ウィルトン織りカーペットの柄は、上記の“ペルシャ絨毯”を模したモノや、花柄・幾何学柄などが一般的ですが、ホットカーペットカバーとして使用できる薄手の製品もあります。

商品の善し悪しは、手織敷物同様、結びが細かいモノほど上級品とされ、高密度なモノはそれだけ多くの材料(毛)を必要とし、同じ面積に多くの糸を密集させることによりヘタリ難くなります。同時に柄に細かな表現が出来る=このへんの価値観はPC機器の“解像度”に近いですね。


 

国産フックドラグ各種

国産の柄物ピース敷物では、一般に“アクセントラグ”と呼ばれるフックドラグが多く出回ってます。

フックドラグとは、刺繍カーペットに分類されます。(簡単に言うと、ベースとなるバッキング=裏布に2cm〜5cm前後のより糸が貼り付けてある)

最近では、絵画をモチーフにしたモノやコンピュータ制御の織機(フックマシン)を用いてCG画像を敷物で表現したりも可能になってます。


材質について

基本的には無地カーペットと同様ですが、特に上質のウールを使用したものやシルクで織ったカーペットが“上級品”として販売されます。また、化学繊維を用いながらも高密度で織り上げた製品等もあり、ウール等に比べて糸の発色が良いので柄も美しく、安いウールを低密度で織り上げたモノよりも良かったりもします。

 

天然繊維・・・

【ウール】

言わずとしれた羊の毛です。比較的耐久性が強く、手織の敷物の主流です。

水洗いしても色落ちがしにくく、また緞通等では天然染料を用いた“草木染”の糸もある。

【シルク】

絹、シルク100%の商品は肌触りが非常に滑らかです。(感覚的に肌着等と同じ感触)

糸に艶があり原糸の色が純白に近いので“ウール・シルク混”の緞通等では“白色”の部分に使われたりもする。

 

化学繊維・・・

【ポリプロピレン】

通称“P.P”。輸入柄物カーペットでウールを除くと最も多いのがコレ。

発色も良く、最近では“ヒートセット”というパイルに熱を加えて梳く加工を施して「肌触りをウールライクにした」商品が多く出回っている。

【レーヨン】

木材パルプを原料とした化学繊維、糸に艶がありシルクに近い風合い。ホットカーペットカバー等に多く見られる。

欠点としては、染色性がイマイチなので水に濡れると色落ちする場合がある。

【アクリル】

アクセントラグ等で、シャギー(長いより糸のパイルを持つ敷物)や“ムートン調”などと呼ばれる商品に使われる事が多い。

ウールに近い肌触り。

※また、最近ではペットボトルを再生したポリエステル繊維を用いたホットカーペットカバーなども一部で出回ってきました。

 


サイズについて

中国緞通、輸入ウィルトンカーペット、ホットカーペットカバー、アクセントラグの大まかなサイズを図にしてみました。

※小さい物は玄関マットサイズからありますがここでは省略しました。

(手織の物はもちろん、機械織りの物についても原産国や、織り元の織機の規格により多少のばらつきがあります。)

 


チョットだけアドバイスを・・・

カーペットを買うときは、出来れば実際に店頭で触ってみるのが賢明な買い方だと思います。

 

床のお話その参へ・・・

  

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